Апраксин двор [アプラクシン・ドゥヴォール、Apraksin dvor]

久々の(そしてたぶん最終回)、ペテルブルクのオシャレスポット・・・ではない、今日は。ここ!

Апраксин двор [アプラクシン・ドゥヴォール、Apraksin dvor]

最寄りメトロ:Гостиный двор[Gostinyi dvor, ゴスチヌイ・ドゥヴォール]
67823_562265567140371_730636072_nペテルブルクの中心部にも「ギャラリー」という巨大な商業施設ができた(最寄りメトロ:Площадь восстания [プローシャチ・ヴォスターニヤ、Proshchat’ vosstaniia]。
http://www.galeria-spb.ru/
六本木ヒルズや表参道ヒルズとは言わないまでも、ヴィーナスフォートくらいの雰囲気はあり(ヴィーナスフォート、行ったことないけど)、レストランやカフェ、シネコンなどが含まれているこの施設では、快適で、心地よいショッピングが提供される。
そして、不潔で非現代的な「市場」は、ペテルブルクに限らず、モスクワの中心部からも駆逐されつつある。「えー、だって汚いじゃん」。
だが、そんな中、ペテルブルクの中心部、お高いネフスキイ通りのすぐ裏側に、かつて『罪と罰』のラスコーリニコフが大地に接吻したセンナヤ広場の近くに、この野蛮な市場がある。
建物に取り囲まれてあるため、知っていなければ足を踏み入れることのない都会の死角。あの街で生活する者にはよく知られているが、旅行者には(たぶん)ほとんど知られていないこの市場。日用品・生活雑貨、衣料品その他、何でも安価で揃うこの市場。今ではもう特に危険でもないんだろうが、それでも、日本で生活している人間にとしては、若干、身構える雰囲気を湛えるこの市場。
十年ぶりくらいに足を踏み入れたが、店の多くは門戸を閉ざしており、猥雑で不穏な活気のあったこの市場は、なぜかとても閑散としていた。「あれ? 時間帯悪かったかな。しゃーないなー」と思いながらこの区画から出て行こうとすると、物々しい数のパトカーやカメラクルーが。夜のニュースで知ったことには、イメージが悪すぎるこの市場を改善するために、この日、役所のお偉いさんの査察が入ったとのこと。
後日、再度訪れてちょっと買い物をしたが、土産用に買った激安高級チョコレートは、消費期限から1年半、製造年月日から2年弱経過したものだった。
そう、それでいい。


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