凡例
タイムラインはテアトル誌を踏襲し、時系列を遡る形で記している(新しい情報が上)。
訳者による割注は〔〕で記している。
戯曲、小説、上演等の作品タイトルは内容を確認できていない場合、仮置きの日本語訳を記している。
人名におけるアクセントの音引きは、基本的には表記しない。
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ロシア演劇界タイムライン(2022年2月24日-)17ヶ月目
Театр.誌原文(17ヶ月目)
(翻訳:伊藤愉)
▶︎公開:2023年10月29日20:52
▶︎更新:
2月24日、テアトル誌はウクライナ領の状況に関連するタイムラインの記録を開始した。
*Roscomnadzor(ロシア連邦通信・IT・マスメディア監督庁、Federal Service for Supervision of Communications, Information Technology and Mass Media)はロシア軍によるウクライナ各都市への砲撃やウクライナ民間人の犠牲関する情報、および進行中の作戦を攻撃・侵略・宣戦布告と呼ぶ資料は現実に即していないとみなしている。
編集部は週ごとのタイムラインを月ごとのタイムラインに切り替えることに決めた。だが、私たちは近いうちにこうしたタイムラインを公開する必要がまったくなくなることを望んでおり、それを信じている。
7月20日
12:00.
ドイツでジェーニャ・ベルコヴィチとスヴェトラナ・ペトリイチュクに対する刑事事件を中止し、検察側の証拠から破壊学的鑑定を除外するよう求める嘆願書が作成される。ポータルサイトchange.orgで二言語(ドイツ語とロシア語)で公開されたテキストでは事件の詳細が記され、また弁護側の主張の分析とペトリイチュクの戯曲『美しき鷹フィニスト』とそれに基づくベルコヴィチの上演の検討がなされている。嘆願書の作成者で最初の署名者でもある人々、哲学博士で文献学と芸術史の専門家であるアンケ・ヘニッヒ(Anke Hennig)、ドイツとオーストリアのスラヴ文献学および文学の専門家のゲルノート・ホヴァニッツ(Gernot Howanitz)、シャンマ・シャハダト(Schamma Schahadat)、ヘンリケ・シュミット(Henrike Schmidt)は逮捕の無根拠性を語り、「告訴の根拠としての破壊学の関連性のなさ」(複合的な破壊学的鑑定が告訴の唯一で主要な証拠である)、および「告訴の原因となった戯曲とその上演の解釈が不正確である」ことを指摘した。嘆願書のテキスト全文はリンク先で読むことができる。
5月4日にベルコヴィチとペトリイチュクは拘束された。刑法205条2項「テロ活動実施への公的な呼びかけ、テロリズムの公的な正当化、もしくはテロリズムのプロパガンダ」での立件。5月5日、ベルコヴィチとペトリイチュクの身柄拘束処分に関しての審理が行なわれ、両者は2ヶ月間、7月4日までの勾留となった。5月12日、ベルコヴィチとペトリイチュクは自身の逮捕に関して控訴した。5月30日、モスクワ市裁判所で控訴審が開かれる。身柄拘束処分の変更はなし。6月30日、再び身柄拘束に関する審理が行われる。ベルコヴィチとペトリイチュクは留置所に9月10日まで収容される。拘束の理由となったのは、ネットで急進的イスラム主義者たちと知り合い、シリアにいる彼らのところに向かう女性たちの物語であるスヴェトラナ・ペトリイチュクのドキュメンタリー的戯曲に基づいたベルコヴィチの作品『美しき鷹フィニスト』である。『美しき鷹フィニスト』は2020年に初演され、ゴールデン・マスク賞2022で最優秀衣装デザイン賞と最優秀劇作家賞を受賞している。
7月15日
10:00.
フランスで7月5日から25日まで開催中の、新しいディレクターとして演出家のティアゴ・ロドリゲスをいただく第77回アヴィニョン演劇祭は、ロシア国内のメディアに所属するジャーナリストたちを公認しないことに決定した。本誌編集にこのことを伝えてきたロシア人ジャーナリストたちのなかには、現在ロシア国外に居住しているが同様に公認されなかった人もいる。同時に、ドイツの演劇祭やアヴィニョン演劇祭のすぐ近くのエクス=アン=プロヴァンスで開催されている演劇祭では問題なくロシア人ジャーナリストたちも公認されていると、これらのジャーナリストたちは証言している。
12:20.
Frankfurter Allgemeineによると、振付家のジョン・ノイマイヤーはボリショイ劇場に対して自身が振り付けたバレエのライセンス更新を拒否したという声明をマスコミに発表したという。これは7月12日に掲載された「ジョン・ノイマイヤーはいかなる世界に住んでいるのか?」という振付家に対する批判記事を受けてのもの。ボリショイ劇場のレパートリーのなかで、ノイマイヤーの作品は最近も上演されている。7月上旬には『椿姫』が本舞台で、『アンナ・カレーニナ』がヤースナヤ・ポリャナの「トルストイ」フェスティバルで上演された。5月18日、ボリショイ劇場総督のヴラジミル・ウリンはタス通信に対して、ノイマイヤーとの『椿姫』のライセンス契約の延長は合意に達し、同作は2023-2024シーズンも上演されると発表していた。
17:00.
7月26日から8月13日までセヴァストポリで第7回オペラ・バレエ国際フェスティバル「ケルソネソス」が行なわれる。プログラムには、セヴァストポリ、モスクワ、ペルミからの三つの団体企画がある。セヴァストポリ・オペラ・バレエ劇場はガラコンサートを企画している。その中では、一幕物バレエ『ラフマニノフ 記念に』を含む振付家ジョナ・クックの作品の初演が行なわれる。同企画にはスタニスラフスキー・ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念モスクワ・アカデミー音楽劇場のプリマ・バレリーナのクセニヤ・ルィシコヴァとセヴァストポリ劇場ディレクターでフェスティバルのサイトで「世界的に有名」と銘打たれているセルゲイ・ポルーニンも参加する。両者は、チャイコフスキー記念ペルミ・アカデミー・オペラ・バレエ劇場が『白鳥の湖』を上演する、「ケルソネソス」の公式オープニング作品にも出演する。そのほか、フェスティバルにはモスクワ市立オレグ・タバコフ劇場もヴラジミル・マシコフ演出『ブンバラシの受難(«Страсти по Бумбарашу»)』で参加する。
7月12日
20:00.
ニジニ・タギルの「ウラルヴァゴンザヴォド」の工場の一つで、ドンバスでの戦闘に関するロック・オペラ『Walking into Fire(«Хождение в огонь»)』が、戦車のベルトコンベアの上〔に設置された舞台〕で上演された。同作品のリブレットを書いたのは「ロシアの夢」のイデオローグで、『ザフトラ(明日)』紙の編集長であるアレクサンドル・プロハノフ、作曲は経済学博士、教授兼作曲家のアレクサンドル・アゲエフ。作中には30ほどのアリアがあり、そのいくつかは「詩人と戦争」、「不和と戦争」、「道のりと英雄的行為」などと題されている。
同上演は、プロハノフとアゲエフの創作プロジェクト「コンセプチュアル・ミュージック私営劇団(«Антрепризный театр концептуальной музыки»)」によって実施された。同劇団は、「出来事の当事者たちの実際の記憶に基づき、さまざまなジャンルの芸術(音楽、演劇、ダンス)を用いながら、熱狂やスローガンに頼ることなく、永遠の人道的価値、すなわち祖国への愛、軍の英雄的行為、ヒロイズム、祖国の文化や伝統について観客と話し合うこと」を目指しているという。同ロック・オペラの演出家はドミトリー・ニキチン。
これ以前、2023年4月には、プロハノフが『精神の戦車(«духовный танк»)』と名付けた『Walking into Fire』の断片がルガンスクで上演されていた。
7月11日
13:30.
ボリショイ劇場の新舞台に、フェスティバル『音楽をみる』の一環で、ソロヴィヤネンコ記念ドネツク・オペラ・バレエ劇場(「ドンバス・オペラ」)が出演する。9月9日に同劇場はユーリー・ラプテフ演出のボロジン作『イーゴリ公』(16+)を上演する。連邦プログラム「グランド・ツアー」の助成で、ドネツク・オペラ・バレエ劇場は同作の初演をすでにクリミアのいくつかの都市で上演している。現地メディアは同劇場ディレクターのエヴゲニー・デニセンコの言葉を引用している。「このオペラの中で物語られるすべての出来事は、ドンバスで起きているものです。この作品は歴史物ですが、オペラの響きは新しく、常にルーシは占領されようとしており、その解釈はまったく異なるものとなっています。アリアやコーラスにくわえて、「ルーシを守り抜かねば」と語られるレチタティーヴォもあります」。
9月10日のボリショイ劇場の舞台では、ドネツク・オペラ・バレエ劇場とクレムリン・バレエ団の共同プロジェクト、ヴャチェスラフ・オフチンニコフの音楽に合わせたダンス作品『戦争と平和』の世界初演が行なわれる。アナウンスでは振付・演出は、公演準備中に没したクレムリン・バレエ団創設者で芸術監督のアンドレイ・ペトロフが務めた」。本作の中心的ヒロインは「戦争の美女」であり、リブレットは次のような言葉で締めくくられる。「愛は常に戦争に勝る。祖国への愛、女性への愛、正義と善の理想への愛」。
7月8日
19:20.
ジェーニャ・ベルコヴィチとスヴェトラナ・ペトリイチュクの事件で新たな鑑定委員会が実施される。YouTubeチャンネル「ジヴォイ・グヴォジ(«Живой гвоздь»)」でジャーナリストでノーベル賞受賞者のドミトリー・ムラトフが伝えた。「新しい専門家委員会が任命され、なぜかそれを行なうのが……スヴェルドロフスク州のロシア連邦保安庁なのです」。ムラトフは、これは言語学的鑑定、上演テキストと元となった戯曲の比較になると述べた。ベルコヴィチの弁護士であるクセニヤ・カルピンスカヤは新しい鑑定委員会の設置を認めた。
「たしかに、この事件では新たな心理学的・言語学的な専門家による総合的な鑑定委員会が任命された。任命したのは予審判事である。破壊学的(Деструктологическая)鑑定は本件から除外されたわけではなく、許容しがたい証拠として認められたわけでもない。おそらく新たな鑑定委員会が設置された理由は、破壊学というような鑑定が存在しないという法務省の回答なのだろう。とはいえ、新しい鑑定委員会にも同様の疑問が呈されている。スヴェルドロフスク州のロシア連邦保安庁で設置されるようなことは、法にそくして考えれば、国立専門機関が、検証が行なわれる主体として予審判事を認めない場合に限り可能だろう」。
スヴェトラナ・ペトリイチュクの弁護士であるセルゲイ・バダムシンもまた審理の際に浮かび上がった疑問に関して次のように述べている。
「提出された資料のなかには、ロシア連邦内でのテロ行為を正当化するようなものが含まれているのだろうか?」、「提出された資料に含まれていた情報は、人々がロシア連邦内での違法行為を行うことを望む、もしくは煽るようなものだったのだろうか?」こうした疑問は専門家たちの管轄にはなく、事実確認というよりは推定の問題に関わっている。「憶測というのは言語学者や心理学者、有識者たちの管轄にはなく、むしろシャーマンや超能力者、破壊学者、タロット占い師らの活動に関わるものだ」と同弁護士は指摘した。
6月30日、モスクワのハモヴニキ地区裁判所はジェーニャ・ベルコヴィチとスヴェトラナ・ペトリイチュクの勾留を9月10日まで延長した。二人は、5月4日、シリアのイスラム主義者たちに引き入れられた女性たちを描いた『美しき鷹フィニスト』の上演による「テロリズムの正当化」の罪で拘束された。
7月6日
21:30.
ペテルブルグで「ベルコヴィチとペトリイチュクに自由を」と書かれたプラカードを掲げたドミトリー・クジミンが拘束された。彼は第28警察署に連行された。数時間後、クジミンは抗コロナ制限の条項(サンクト・ペテルブルグ条例第8条6.1項)に基づいて調書ののち解放された。この件は、被拘束者を支援していたOVD-info(ロシア法務省によって外国エージェントに指定)の弁護士イーゴリ・スカチコフが発表した。
7月5日
20:00.
国立フォンド「祖国防衛者(Защитники Отечества)」代表のアンナ・ツィヴィリョヴァはSNSで、ゴーリキー記念モスクワ芸術座総督、ミハイロフスキー劇場芸術監督、ノヴォシビルスク歌劇場芸術評議会代表を務めるヴラジミル・ケフマンと会談したことを投稿した。その際、特別軍事作戦の退役者や戦死者の家族のために共同の文化プログラムを実現させることを約束したという。
「ヴラジミル・アブラモヴィチは今日極めて重要なのは、祖国の防衛者たちが、家で彼らを待っている人々がいて、彼らを支えようとしていることを理解することだと指摘した。彼が働いている劇場の一つには、志願兵として特別軍事作戦に参加している職員たちがいる。
フォンドの支援を受けている人々のために劇場のレパートリーのなかで優れた作品の上演や個別のツアーが企画されることになる。文化イベントは退役者たちが日常生活に戻っていくために重要な要素であり、フォンドの職員たちはこうしたイベントを定期的に継続していく」とツィヴィリョヴァは述べた。
16:00.
バイエルン国立バレエ団はHP上で2023-2024シーズンの団員変更を発表した。そのなかで、「新しいソリストとして、近年モスクワ市立スタニスラフスキー劇場バレエ団に所属していたクセニヤ・シェフツォヴァが所属します」と述べられている。モスクワ市立スタニスラフスキー劇場バレエ団のプリマ・バレリーナ(2019年から)だったシェフツォヴァは、ワガノワ学校を卒業した2012年から同劇場バレエ団にソリストとして所属していた。ドラマ演劇の観客には、マクシム・ジデンコ演出のネイションズ劇場の作品でブロハ役を演じたことで彼女は知られていた。
11:00.
ネイションズ劇場は9月と10月の上演チケットの発売を開始した。9月11日、12日と10月17日、18日には本舞台でアンドレイ・モグーチー演出『最後の天使の物語』の上演が予定されている。以前リヤ・アヘドジャコヴァが演じていたオクサーナの隣人役はローザ・ハイルリナが務める。アヘドジャコヴァの名前は作品ページに残されている。
2022-2023シーズンにおける直近の『最後の天使の物語』は4月末に行なわれるはずだったが、上演の数日前に劇場のHP上で「技術的な理由により」中止が発表された。数週間前には『最後の天使の物語』のペテルブルグ・ツアーが「技術的理由により」中止となったことをネイションズ劇場は発表していた。また、ロシア文化省はトフストノゴフ記念ボリショイ・ドラマ劇場芸術監督のアンドレイ・モグーチーとの契約を更新しないことが明らかになっている。『最後の天使の物語』の演出はゴールデン・マスク賞2021の大劇場ドラマ上演部門で最優秀賞を受賞している。
7月3日
14:00.
ロシア国立舞台芸術大学(ペテルブルグ)はマリウポリ劇場のための特定募集を開始。「新しい領土の市民の特定入学」に関する情報は同大学のサイトに掲載されている。
「親愛なる受験生のみなさん!
ロシア国立舞台芸術大学はドネツク人民共和国の文化省とともにドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国およびザポロジャ州とヘルソン州の住民の方々を本学に招待します。マリウポリ・ロシア・ドラマ劇場のための予算に基づき、俳優部門と演出部門の〔通信制ではなく〕通学制として特定募集は実施されます。
俳優部門のコース主任は俳優、演出家、ロシア国立舞台芸術大学准教授のアレクサンドル・イヴァノヴィチ・クラジコが務めます。演出部門は、ロシア人演出家でロシア連邦国家賞受賞したロシア国立舞台芸術大学演出学科准教授のアナトリー・アルカジエヴィチ・プラウジンのコースで学ぶことになります」。
一次審査は遠隔形式で行なわれた。進学推薦を受け取った受験者たちは、7月8日から始まる試験のためサンクト・ペテルブルグに招待される。
卒業後は、マリウポリ・ロシア・ドラマ劇場で3年間の就業が前もって義務付けられている。
6月30日
18:00.
モスクワのハモヴニキ地区裁判所でジェーニャ・ベルコヴィチとスヴェトラナ・ペトリイチュクの予防措置を延長する審理を行なった。留置所での勾留は2023年9月10日まで延長された。
ベルコヴィチとペトリイチュクの留置所での事前拘置期間は7月4日に満了するはずだった。6月28日、二人の拘置を2ヶ月に延長するよう捜査委員会が求めた。ハモヴニキ地区裁判所の審理には友人や二人の親族、数多くのジャーナリスト、そして『ノーヴァヤ・ガゼータ』紙編集長でノーベル賞受賞者のドミトリー・ムラートフが駆けつけた。弁護士たちのたしかな働きかけや多くの演劇関係者や社会的に発言力のある人物らの請願にもかかわらず、エカテリナ・パホモヴァ判事はさらに2ヶ月間に予防措置を延長するという捜査当局の請求を認めた。
6月24日
21:00.
各連邦立劇場が「#我々は大統領とともに(#мыспрезидентом)」のアクションに参加。マリインスキー劇場、アレクサンドリンスキー劇場、ヴァフタンゴフ劇場、オブラスツォフ劇場、ロシア・アカデミー青年劇場、ヤロスラヴリのヴォルコフ劇場はそれぞれのSNSで、文化省が投稿したヴラジミル・プーチンの国民への呼びかけをシェアした。サーツ記念音楽劇場は、このテキストの抜粋を自らのサイトに掲載した。
ボリショイ劇場総督のヴラジミル・ウリンは個別に動画を撮影し、そのなかで「私たちはかつてないほどいまこの時、ロシア人は団結しなければならないと確認している」と述べ、さらに「この困難なじきにボリショイ劇場の団員たちは全国民とともに我が国の大統領を支持している」と言明した。
18:00.
舞台芸術大学(GITIS)のチャンネルでグリゴーリー・ザスラフスキー学長の動画が公開され、そのなかで同学長は現在と90年代と比較しながら、「〔現在の〕新しい精神的環境においては学業と入学キャンペーンを冷静に継続することが重要であり、全員が大統領ヴラジミル・プーチンとともにあることが重要である」と発言した。類似の発表は、署名なしで、ロシア国立舞台芸術大学〔ペテルブルグ〕のSNSでも投稿された。
「教師や指導者は変わることなく、人文主義の理想に基づいて学生を育て、道徳の基礎、名誉や忠節の概念を守りながら、社会全体に貢献しています。いま現在は、こうした価値が悪の暗躍に打ち勝ち、我が国における平和や秩序への希求のなかで私たち全員を一つにしなければならない、そういう時です。創造的な高等教育機関として、私たちは自らの力と思考を、創造に向け、調和と正義の回復に向けています。私たちは大統領そして国民たちとともにあります!」
16:00.
文化施設「GES-2」、プーシキン美術館、ラヴルシンスキー通りのトレチヤコフ美術館で観客が避難させられる。
「GES-2のスピーカーから爆発物に関するアナウンスがあり、全員外に出された」とポータル・サイトの「モスクヴィチMag」が伝えている。「現在館内には警察犬がいて、情報を精査している」と文化施設の広報は発表した。
同様に、トレチヤコフ美術館とプーシキン美術館に爆発物に関する電話があった。直近のSNSには、美術館は「技術的理由により」閉館であるという発表が出ている。
ペテルブルグのエルミタージュ美術館本館でも避難が発表された。
12:30.
モスクワ市文化局の発表によると、対テロリズム作戦体制の導入にともない、首都での大規模イベントが中止となった。そのなかには、「多数の観客を集める」野外文化イベントも含まれる。
VDNKH(全ロシア博覧センター)ではMoscow Jazz Festivalのコンサート、夏季映画会場Okkoでの上映などのイベントが中止となった。劇場や映画館は現在のところ通常の体制で活動を続けている。大規模イベントはモスクワ州、トゥーラ州、トヴェリ州、リペツク州、カリーニングラード州、ヴォロネジ州で同様に中止となっている。
11:00.
ヴォロネジ州では、対テロリズム作戦体制の導入にともない、当局はすべての大規模イベントを中止した。とりわけプラトーノフ・アート・フェスティバルは、6月24日と25日に予定されていた演劇とコンサートが実施されないことをHP上で発表した。この期間、ヴォロネジでは野外イベント(オープン・エア)「砂の上」とフェスティバルのメイン・イベントであるアンドレイ・マグーチー演出『母親の心』の上演が実施されるはずだった。トフストノゴフ記念ボリショイ・ドラマ劇場はすでにヴォロネジ・コンサート・ホールに舞台美術を設置し、昨日ゲネプロが行なわれていた。
同様に、クラムスキー美術館での《ロベルト・ファリク 絵画と線画》と《アレクサンドル・ロトチェンコ》の展示と芸術家連盟展示場でのエヴゲニー・クラフツォフの個展《腐食》も実施されない。
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